前那覇市議会議長の久高友弘氏が収賄容疑で逮捕された事件が注目を集めています。
問題となっている市有地はどこなのでしょうか?
また、なぜ女性と那覇市の間で所有権が争われているのでしょうか。
久高友弘氏が受け取った5000万円の見返りや成功報酬についても、調査しました。
収賄容疑で久高友弘ら4人を逮捕【那覇市議会前議長】
2023年11月15日、沖縄県警は那覇市有地について、市議や議長の立場を利用して
不動産業者側に便宜を図る見返りに現金計5000万円の賄賂を受け取ったとして、
同市議会の前議長・ 久高友弘容疑者(75)と自営業村山末子容疑者(71)が収賄容疑で逮捕されました。
また、贈賄の容疑で2名も逮捕されています。
【久高友弘】問題の市有地はどこ?【不動産】
久高友弘氏が議長室で現金5千万円を受け取り、便宜を図った那覇市の市有地はどこでしょうか。
久高友弘氏が受け取ったとされる領収書がこちらです。
領収書に書いてある住所です。(画像表記のまま)
おもろまち1丁目の住所は、赤い点線で囲ってある部分ですが、
「水道局の関連用地」とあるので、現在駐車場となっている
黄色い枠の部分の土地のようです。
上之屋の住所は泊排水池がある場所です。
なぜ市有地の所有権が争われているのか?
那覇市の市有地となっている水道局関連の用地。
なぜ女性と那覇市の間で所有権をめぐる争いが起こっているのでしょうか?
捜査関係者によると、
問題となっている市有地は戦後の混乱期に所有権があいまいとなっていたが、
久高容疑者は市による不正取得だとして、議会で質問を繰り返し、土地を女性に返還するよう主張していた。
一般の女性が所有権を主張し市と裁判で争ってきましたが、2006年に市有地であることが認められた。
収賄の舞台となった市有地は那覇市の一等地【不動産】
収賄の舞台となったおもろまち、上之屋の市有地は那覇市の新都心と呼ばれる場所です。
那覇市の新都心エリアは、商業地域が立ち並ぶ那覇市内随一の土地。
また、問題となったおもろまちの市有地と同じ区画には2013年・2015年竣工の
分譲マンションリュークスタワーWEST棟・EAST棟があります。
那覇新都心の一画。那覇新都心とは、かつて米軍の住宅地区であった約214ヘクタールの広大な高台である。1987年に返還されて以来、大規模な区画整理を経て、現在ではオフィスや商業ビルをはじめ、博物館・美術館などの公共施設も整う。文字通り、地域の発展を担うゾーンだ。
とエリア紹介がされています。
2015年竣工のリュークスタワーEASTの最上階は、
築8年が経ったにもかかわらず最上階の売買金額は2.5億円!!
売買されるとなれば、巨額の利益が得られる土地、ということでしょうか。
久高友弘の成功報酬は20億円!?【不動産】
市有地の便宜を図るため不動産関係者から現金計5000万円の賄賂を受け取った前議長の久高友弘氏。
なにか見返りがあったのでしょうか。
【深掘り】「一人5億円、もう一人14億円」所有権移転が成功したら…交錯する思惑 那覇前議長汚職事件 https://t.co/gJ3EOUOXG4
— 琉球新報 (@ryukyushimpo) November 17, 2023
現金5千万円供与の見返りに少なくとも20億円の成功報酬を受け取る計画があったと、
11月16日に琉球新報が報じています。
この計画は土地の所有権回復を求める女性に、市有地の所有権が帰属された際に履行されるもので、
不動産コンサルタント会社元代表(73)の会社との合意だといいます。
久高友弘氏への現金の受け渡しに関わったとされる不動産会社の代表は
沖縄テレビの取材にこう証言。
不動産会社代表 「(女性に所有権が移れば)俺は100億で買い取るようになっている。きれいに片づければ300億で買い手もつけてある。『あんたが買うんだったら買う証拠を、金を入れなさい』と(議長に)言われて5000万円を持って飛んできた」
沖縄テレビ
沖縄県警は、特別捜査本部を立ち上げ全容解明を急ぐ構えということです。
沖縄でも政治とカネの問題はあるんですね。
捜査の進展を見守っていきたいと思います。